2017年04月30日

空き家対策として、市による専門相談窓口が設置されます

こんにちは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

全国的に問題になっている空き家の対処についてですが、私もよく相談されることがあります。

管理されていない空き家が有ると、小動物が繁殖したり、治安が悪化したり、悪臭がしたりと、周りの人が安心して住むことができない環境になってしまいます。

もし周囲にこのような空き家がある場合には、市にお問い合わせ頂ければ対応をしてくれるのですが、今回はこの空き家問題について、今の松本市の現状と対策がどうなっているのかをまとめていきます。


1,空き家の種類

まず、空き家には大きく分けて4つの種類があります。(割合は総務省の平成25年住宅土地統計調査より)

A:賃貸用の住宅
  賃貸のために空き家となっている住宅のことで、空き家全体のおよそ53%を占めています。

B:売却用の住宅
  売却することを目的として空き家になっている住宅のことで、空き家全体のおよそ4%の割合です。

C:二次的住宅
  別荘などの普段は人が住んでいない住宅のことで、空き家全体のおよそ5%の割合です。

D:その他の住宅
  上記以外で人が住んでいない空き家のこと。入院などで長期不在になっていたり、取り壊すことになっている住宅で、空き家全体のおよそ39%を占めています。



このうちの「D:その他の住宅」の増加が問題とされています。

空き家が放置されてしまう原因として、相続などで権利者が多数いて意思決定が出来ない、建て替えができない用地に建っている、処分すること自体が面倒など、個々のケースによってそれぞれの理由があるようです。


2,市内の空き家の現状

松本市に寄せられた空き家の相談件数:238件(平成26年7月〜)

管理者が不明な空き家については、まず登記などから、その所有者を調査し、市から連絡を取っています。

この方法で所有者がわかるのは全体のおおよそ8割だそうです。

一方、返信をもらえたのはそのうちの4割。

所有者が市外にいたり、亡くなっていたりと、調査には時間がかかっているとのことでした。

また、空き家の数の把握ですが、市内に空き家と推定される一戸建てが1640件あるとのことです。

これは、住宅地図作成会社のゼンリンさんによる住宅の現地調査によって判明している数値です。


3,空き家の対策

これまで松本市では管理不全の空き家に対して、所有者を調査して連絡を取るという手法を取っていましたが、市による新しい取り組みとして、今年度中に空き家に関する専門の窓口を設置することが表明されています。

また、空き家の調査やデータベース化、官民連携による空き家の利活用推進などの方針も前回の定例会で示されました。

これらの具体的な内容についてはまだ明らかになっていませんが、先程書いた通り、空き家はそれぞれ個別の事情があり、各事案について相談と対応をしていく必要があります。

また、冒頭の「その他の住宅」を円滑に市場へ流通させることが、空き家対策として有効であると考えます。

対策の詳細も含めて、より効果的な政策となるよう、今後議会で取り上げ、質問・提案をしていきます。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 12:30Comments(0)環境移住・空き家

2017年04月28日

イオン渋滞対策で、市によるパーク&ライド駐車場の新設が明らかに

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

9月開店と言われるイオンモール松本の渋滞対策について、市による新しい対策が明らかになりました。

市役所にて、関係団体による渋滞対策会議の第2回が27日に開かれ、そこでいくつか対策案が挙げられました。

会議の参加者はイオンモール、県、町会連合会、商業団体と松本市です。

今回の目玉は、郊外のパークアンドライドの実施を明らかにしたこと。

パークアンドライドとは、目的地の途中までは自家用車で行き、途中の大型駐車場で車を止めて、その後バスや電車で目的地まで行くことです。

既に市内では、平田駅の西側に設置されており、利用率も良好とのこと。

12月議会の答弁でもあった通り、松本市では平成26年にイオンが出店した場合の渋滞シミュレーションを行っています。



これに基いて、イオン付近に900台分の駐車場を確保することを目指しているということです。

この900台という数字は、市の予想している渋滞抑制目標である、自動車で来店する人を全体の6割に抑えるための台数。

12月議会質問でも、自動車利用率を7割から6割に抑えられれば、一定の渋滞抑制効果があると答弁がありました。

パークアンドライドを新設する場所については、

松本IC付近

美須々周辺などの市北部


が挙げられています。

ここで100〜200台を確保し、

既存パークアンドライド208台 + 民間駐車場500〜600台

を活用し、900台分を確保しようという動きとのこと。



今回示されたパーク&ライドの件ですが、この駐車場からイオン又は市街地までの公共交通の充実が欠かせません。

その全容はまだはっきりとせず、会議の中でも疑問の声が相次いだようです。

そもそも、あえて遠くの駐車場からバスに乗り換えてイオンに行くというのは手間も費用もかかります。

このコストに見合うようなインセンティブ・メリットを用意する必要があります。

イオン開店まで残り4ヶ月。

事前にできることについては、漏れがないように議会としても聞いていきたいと思っています。

ご意見あればお寄せください。  

Posted by 青木たかし at 20:02Comments(0)渋滞イオンモール

2017年04月27日

若者の政治参加促進のために松本市議会で取り組んでいること

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本日の市民タイムスの記事で、松本市議会が若者の政治参加に取り組んでいる様子が取り上げられています。


4月27日付けの市民タイムス記事より

昨年夏の18歳選挙権引き下げがきっかけとなり、「若者の政治参加」というテーマが松本市議会では注目され、次のような取り組みがなされてきました。

1,高校への議員による出前授業

2,公募による市民が若者の政治参加について議論し、議会に対して政策提言をする「ステップアップ市民会議」

3,信州大学生と議員との意見交換

4,若者の政治参加をテーマとした議員研修会の開催



1の高校生に対する出前授業については、こちらからのプレゼンの内容を、高校生がわかりやすく、親しみやすいように修正をすることに時間を費やしました。

たとえば、議員が朝からどんな一日を送っているのか、モデルを用意して、10時には会議をし、18時からは地元町会の会議に出席している、などを画像で紹介したり、高校生でも陳情・請願といった政治参加もできるんだということを事例とともに紹介をしたり・・・。

これらを昨年はエクセラン高校と、松本工業高校で実施してきました。

この出前授業をきっかけとして、松本市議会史上初となる高校生からの請願提出につながっています。

「通学の交通環境改善を!」 松本工高生、市議会で請願…委員会で採択
http://www.sankei.com/region/news/170311/rgn1703110062-n1.html

私も担当委員会の所属議員として、「高校生ならではのまちづくりに対する視点であり、請願内容は全世代に共通している課題」として、採択したいと発言させて頂きました。



この2年間で、若者からの意見を聞いていると、多くの方が市内の交通についての課題意識を持っているようです。

私も過去に一般質問で「若者の意見を行政の懸案事項やまちづくりに反映する仕組みを作ること」について多く取り上げてきました。

私自身も含めて、若者の意見に耳を傾ける議会となるような働きかけをしていきたいと考えています。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 19:08Comments(0)交通若者・政治参加

2017年04月26日

松本市のふるさと納税、年8000万の赤字

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

ふるさと納税の返礼品に関する記事が、連日新聞で取り上げられています。



Twitterにも書きましたが、松本市のふるさと納税の現状について今回は触れたいと思います。

1,松本市の赤字額が8000万円に・・・

松本市のふるさと納税について、平成27年度1年間の実績が明らかになっています。

市外の方が松本市にふるさと納税で寄附をしてくれた額は800万円でした。

この際、松本市の返礼品には10万円以上の高額寄附に対する返礼品がなかったため、寄付額を増やすために、ここに高価な松本民芸家具を設定。

松本市のふるさと納税返礼品
https://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/20202

すると、平成28年度には2000万円ほどのふるさと納税による寄附が集まりました。

ここだけ見ると順調に寄付額が推移しているように見えますが、これと並行して、松本市民も同じように外の自治体にふるさと納税をしています

このふるさと納税は、所得に応じて一定の額まで、住んでいる自治体からの税控除が受けられます。

これによって、住んでいる自治体から応援したい自治体に、自分の税金を選択して納めることが実質的にできるようになるものです。

松本市におけるこの税控除の額が、平成27年度は8800万円でした。

寄付額と比べると、桁が一つ違いますね・・・。

外からの寄付額と、この税控除額の差し引きを、ふるさと納税における収支と表現するのであれば、松本市は8000万円の赤字を出していることになります

これは平成27年度の単年の数字であり、平成28年度の税控除額が気になるところですが、この数字はもう少し経たないと確定値が出てきません。

しかし、先程寄付額が800万円から2000万円となっていましたが、全国的なふるさと納税の総額が、27年から28年にかけて2倍以上となっているようで、先程の税控除額8800万円が、どこまで拡大してしまっているのか、注目されるところです。

2,過熱する返礼品合戦に巻き込まれた面も

今月の4月1日付で、総務省から次のような通知がありました。

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/furusato/file/20160404_01.pdf

寄付額における返礼品の原価を3割以下に抑えることや、家具、家電、パソコンのような転売ができるものを返礼品からなくすよう求めるものです。
例えば、1万円の寄付に対して、その返礼品の原価を3000円以下にするということになります。

これまで、全国ではこの返礼品の原価率(還元率とよばれています)が3割以上とする自治体が多くありました。

私の調べた範囲では、還元率が100%以上の自治体もあったのですが、これは市の宣伝費用と考えて運用をしている結果ということのようです。

また、返礼品にダイソンの掃除機やiPad、ノートパソコンなど、資産価値が高いと言われるものを取り揃えている自治体も多くあります。

県内でもそういった自治体があり、周辺自治体からの寄附がそこに集中するといった、近隣自治体間での都市間競争が起こっていることも指摘されています。

そもそもの制度自身の設計について異論が唱えられる中、私は、松本市のふるさと納税の運用については、今生じている赤字額を減らす取り組みをする必要があると考えています。

そのために工夫できることについて、返礼品の還元率を上げる以外にも方法があるのではないかと思いますので、次回以降でその点触れていきたいと思います。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 19:03Comments(0)ふるさと納税

2017年04月23日

第一回楽都・松本ライブ。松本の玄関口に「楽都」の光景

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本日は第一回目となる楽都・松本ライブが駅前で実施されました。

今年度から始まったこの事業ですが、楽都松本の実現に向けて、月に2〜3回のペースで実施されていきます。

実現に至るまでの経過については下記の記事を御覧ください。



夕方になって少し肌寒かったのですが、通りすがりの人も立ち止まって、演奏を楽しんでいるようでした。



目についたのは観光客と思しき外国人の方が立ち止まってくれていたこと。

松本駅を降り立って観光客が最初に見るのは、駅前のまちの姿です。

駅前の光景が、そのまちの印象を決めるとも言われています。

この事業を通して、「やはり松本は楽都だ」と多くの市民・観光客のみなさんに思ってもらえるようになればいいのではないかと思います。

次回は

4月29日(土)16:00〜18:00@松本駅前広場

とのことです。

お時間有る方は是非!  


Posted by 青木たかし at 21:12Comments(0)楽都

2017年04月22日

9月にイオン松本開店。どんな渋滞が起きるか?

こんにちは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

着々と建設が進んでいる旧カタクラモール跡地に出店予定のイオンモール松本。

先日の新聞報道で、9月オープンの見通しであることが明らかとなりました。

桜が咲いてから、お花見で外出する人が増え、土日の道路は渋滞を起こしています。

このイオンモールがオープンすると、大規模な渋滞が起こると言われていますが、一体どのような状況になるのでしょうか?

平成28年12月議会で、このイオンモール出店による渋滞について、一般質問をしました。

質問した項目と、それぞれの市側からの答弁は以下のとおりです。

1,予測される渋滞箇所上位5地点はどこか?

→城東二丁目、桜橋東、中央・県、秀峰学校前の各交差点、勤労者福祉センター入り口を起点とした南北道路。

何も対策を取らなければ、最大で5倍強の渋滞が発生する。

例:城東二丁目から桜橋東交差点まで通過するのに4分32秒かかっていたものが、イオン出店後26分17秒かかるようになる

2,渋滞が深刻化するのはいつか?

→他都市でオープンしたイオンモールを見ると、開店後3ヶ月は渋滞が深刻化する。

また、今でも渋滞するクラフトフェアなどのイベントの際には、さらなる渋滞を想定。

3,どのような渋滞対策を考えているのか?

市街地への車の乗り入れを減らすことが最も有効な渋滞対策と考えている。

具体的には、市街地のバス増便、レンタサイクルの設置など。
 
イオンモール側がとる対策としては、買物荷物の宅配、買い物客へのバスチケット配布、イオン駐車場の料金ゲート設置、交通誘導員の配置、駐車場への進入車線の新設、交差点の右左折車線の新設が検討されている。

今後も、イオンや地元町会、商工会議所といった関係団体と協議を進めながら、更なる対策を講じていく

4,対策によってどれくらの渋滞緩和を見込んでいるのか

→車で来店する方を7割から6割に減らし、公共交通などで来てもらうことができれば、渋滞が5.8倍と予想された箇所が2倍強に抑えられると見込む。

以上   



松本市では平成26年に650万円ほどの予算をかけて、交通シミュレーションをしています。

これはイオン開店後に来店者がピークとなるであろう日曜日午後1時の交通状況を想定。

買い物客の7割が車で来店した場合にどうなるか、というものです。

その結果を踏まえつつ、フリップボードで地図を示しながら、今回の議論をしました。

12月議会での質問の様子(録画)
http://www.city.matsumoto.nagano.jp/sigikai/rokuga/rokuga/2016/2016-12/rokuga20161205.html

上記の答弁を受けて、今回の内容が、これまで市民に対して周知される機会がなかったため、「各路線でどのような渋滞が起こり、どのような対策がなされるのかを市民に知らせる必要がある」と意見しました。

また、交通シミュレーションが松本城からあがたの森までを対角線上にとったエリアしかされておらず、インターチェンジから伊勢町通りから来る車など、その周辺の状況についてはわかりませんでした。

そこで、「今回のシミュレーション範囲外の渋滞想定についても周知するべき」と意見しました。

その後、広報松本の2月号に、1ページ、このイオンモール出店による渋滞が広いエリアで示されています。(広報松本はスマホアプリでも見ることが出来ます。)



この時に示された対策内容では、買い物客がわざわざ離れた民間駐車場に車を止めてバスで来るのか、買い物をするのに公共交通を使うのかといった観点から、車利用率が7割から6割に減らせるようには今のところ思えません。

2月議会でも、委員会審査内でこの件は再度質問しましたが、1月に行われた関係団体との渋滞対策会議にて、市の施策を示しており、その着実な履行を目指すとの答弁でした。

今月中に、関係団体との渋滞に関する会議の第2回が開催されるとのことで、引き続きどのような対策が検討されていくのか、注目していきたいと思います。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 13:00Comments(0)交通一般質問・委員会質問渋滞

2017年04月20日

「真の楽都松本実現」のために議員として取り組んだこと。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本日付の信濃毎日新聞で、「アマチュア音楽家演奏会 通年化」という見出しの記事が出ています。

これまで、松本駅をはじめとした中心市街地エリアでは、アマチュア音楽家の方々が「ウェルカムストリートライブ」という演奏会を行っていました。

これは「楽都松本」の取組の一環として、まちなかで生演奏を市民や観光客に聞いてもらうという内容のものでしたが、その実施している期間はセイジ・オザワ松本フェスティバル中だけとなっていました。

松本は楽都と称されるだけあって、音楽文化ホールなどの音楽施設が充実し、セイジ・オザワ松本フェスティバル期間中にはそれらの施設で世界から注目されるような一流の音楽を楽しむことが出来ます。

特に小澤征爾氏が指揮するコンサートのチケットは、販売開始後、世界中から注文が殺到し、すぐに売り切れてしまうほどです。

ただ、これは工芸の五月などにも言えることですが、せっかくの芸術活動も特定の期間中しか行われず、また、大半の演奏が屋内で行われていることで、松本市民がそれらの音楽に触れる機会が限られている実態がありました。

「楽都に暮らしている」という実感を持たない市民もいると指摘されることもあります。

地元民が自分たちのまちの魅力や特徴を知らないでいることはあまりに勿体無いですし、市民が市外、国外の人に松本をPRする機会を失っていることにもなります。

私は松本のまちで、日常的に、屋外で、観光客だけでなく市民が音楽に触れられてこそ、真の意味での「楽都」であると考えています。

私が議員に当選した直後の平成27年6月議会で、はじめての一般質問の際に、このように通年で音楽に触れられる取り組みをしてほしいと提案をさせて頂きました。

そして、平成28年12月議会で、改めてその取組みを提案したところ、担当部から、「実行委員会を組織し、平成29年度から実施する」との答弁をいただきました。

冒頭のウェルカムストリートライブの実績から、その演奏会を通年化する思いが市と実施団体にもあったようで、その要請を議会からも働きかけた結果となりました。



当初予算もつき、「楽都・まつもとライブ」として4月23日16時から、松本駅で初回のジャズ・クラシック演奏が実施されます。

今後は毎月2〜3回演奏が行われるとのことで、今後見かけたら是非、間近で立ち止まって、「楽都」の雰囲気を一緒に醸し出して頂けたら幸いです。

楽都のまちづくりに向けて、今回の「ウェルカムストリートライブ」以外にも、市民の方による様々なアプローチでの取り組みがこれまでも行われてきました。

これら楽都のまちづくりとあわせて、学都のまちづくりについても、より市民が実感を持てるような提案、議員活動をしていきます。

それでは今日はここまでで。  


2017年04月19日

熊本城修復に20年。松本城の地震対策は?

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

近頃の緊迫した北朝鮮情勢にメディアの注目が集まっているところですが、昨年の熊本地震から、これで一年が経ったことになります。

この大地震の直後、市民の間では備蓄品の購入が進み、松本市でも、地震の対策が急速に進みました。

その一部を紹介すると、

・避難所生活の負担を大きく軽減させる、ダンボールベッドの備蓄

・長年の懸案事項であった、災害支援物資を集積する拠点の決定(熊本地震では、県庁に物資が山積みとなっていた)

・熊本地震でも問題となった、国や他自治体からの災害支援受け入れの計画策定(受援計画)について、松本市議会から提言(5月予定)

防災トイレの自宅備蓄支援について、松本市議会から提言(5月予定)

車中泊について、冷暖房ができる、鍵をかけられる、プライバシーを守れることから、その公的支援についての検討開始

などなど。

18日の松本市議会総務委員会では、車中泊や仮設住宅の候補地を盛り込んだ地域防災計画の見直しが協議に諮られ、承認されました。



松本市議会でも、地震直後の28年6月議会以降、大半の議員が松本の地震対策について質問をしています。

あらゆる角度からの検証が行われていたため、私は、崩落した熊本城の様子をもとに、私達の松本城の地震対策は大丈夫なのか、9月議会で一般質問をしています。

主な内容は次のようなものです。

1,松本城天守内の観光客の避難誘導をどうするか

熊本地震が発生したのは夜間であったため、発災時の熊本城内に観光客はいませんでした。

しかし、これが日中、しかも観光シーズンであったとすれば、人的な被害が発生してた可能性があります

これは28年9月の補正予算に計上されていた内容であり、この点は現在避難誘導計画を策定中とのことです。

2,松本城石垣の崩落対策はどうなっているか

熊本城の石垣は多くが崩落してしまいました。

テレビで見られたかと思いますが、今、あの修復をする上でひとつ問題が発生しているようです。

かねてより文化庁は、全国の城郭保有自治体に対し、「石垣カルテ」の作成を求めています。

「石垣カルテ」とは、石垣の積み上げ方について、内部まで細かくデータを調査した、石垣の設計図のようなものです。

姫路城では、この数年の間に900箇所以上についてこの石垣カルテを作成しており、実は、この熊本城も、昨年度作成予定であったとのことです。

しかし、着手直前に今回の地震で崩落してしまったため、現在残っている平面写真を使い、内部を一部推測しながら復元する必要があるとのこと。

これには、人手、コスト、時間、そして技術を余計に費やすことになるそうです。

ここで松本城の状況について調べてみると、この石垣カルテについては作成をしていないとのことでした。

そこで、28年9月議会で、次世代に松本城の文化財的価値を残すため、その作成について一般質問で提案

市からは作成する方向で検討するとの答弁をいただきました。

このほか、天守の耐震化についても、市ではすでに取組を始めているところですが、その点はまた改めて取り上げます。



地震が起きた直後は、行政も市民も、躍起になって地震対策に取り組みますが、時間の経過とともにその関心が薄れてしまう傾向にあります。

東日本大震災、松本地震の後も同様です。

今、松本市における大規模地震発生確率は全国1位といわれています。

地震対策は、松本市の重要課題のひとつと認識して、常にその対策を模索していきたいと思います。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 19:00Comments(0)防災一般質問・委員会質問

2017年04月18日

松本で寄附募集をする際の申請が不要になりました!

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

2月定例会にて、松本市で募金活動などの寄附募集をする際、市に届け出をする必要がなくなりました。

「これまでは申請が必要だったの?」と思われる方も多いかもしれませんが、「金銭物品等の寄附に関する条例」によって、市長の許可を取らなければ松本市では寄附募集をしてはいけないと定められていました。

この「金銭物品等の寄附に関する条例」が許可制にしている寄附行為というのは、街頭での募金活動から、インターネットを活用したクラウドファンディングまでがその規制対象に含まれています。

今回はこの「金銭物品等の寄附に関する条例」が廃止されたことによって、申請が不要となったわけですが、なぜそんな条例があったのでしょうか?


条例が制定されたのは60年前

この条例が制定されたのは、昭和27年に遡ります。

当時、日本は戦後の混乱期にあり、全国的に寄附という名目で生活費を募る行為が横行していたといいます。

市民間のトラブルが発生していたことから、市民生活を守るために、このような寄附を制限する条例が全国的に制定されました。

しかし、それから60年余りが経ち、日本の経済情勢は大きく変化しました。

そのような行為は見られなくなり、また、市民自身の意識向上もあって、市民間でも見分けられるようになってきています。


形骸化し、市民活動の障害になっていた

現代において、この条例は本来の役割を終え、もはや形骸化していました。

寄附募集の形態も当時よりも多様化し、インターネットのクラウドファンディングが活発化するなど、市として一元的に管理できるようなものではなくなってきています。

許可制であったことを知らずに寄附募集をしていても、市がそれをすべて把握することも現実的ではありません。

さらに、例えば熊本地震の際など、松本市民が被災者支援のための寄附を募ろうとしても、そのたびに許可を取り、使途報告を細かくしていく必要があり、円滑な市民活動にも支障をきたす場面があったようです。

全国的にも廃止されている傾向にあったことから、松本市でも廃止すべきと、平成28年9月議会にて、一般質問で提案を行いました。

結果、担当部からは廃止していくとの答弁があり、この2月定例会で議会の承認を得て、廃止に至りました。

新規事業を提案したり、予算を増額することだけでなく、今回のようにスリム化したり削減するような観点も大事にして、今後も議会活動に取り組んでいきたいと思います。  


Posted by 青木たかし at 18:00Comments(0)一般質問・委員会質問

2017年04月17日

松本市で「保育園に入れない」人がいるのはなぜ?

こんばんは、平成生まれの最年少松本市議会議員、青木たかしです。

松本市で、子育て世代の方がよく「保育園がいっぱいで入れなかった」と言っているのを聞く事はありませんか?

1,松本には三歳未満の「隠れ待機児童」がいる

「地方都市の松本に待機児童なんているの?」と思われるかもしれませんが、確かに松本に待機児童は今のところいません。

しかし、「潜在的待機児童」または「隠れ待機児童」と呼ばれる子どもたちがいます。

これは、厚労省の定める待機児童の基準は満たさないものの、希望する保育園に預けることのできないこどものことを言いますが、簡単に言うと、近くの保育園がいっぱいで預けられないこどものことを指します。

松本市では三歳未満のこどもたちがこの状況にあり、松本の子育て施策における課題となっています。

例えば、5歳と2歳のこどもがいるとして、その家庭では、毎回5歳の子と2歳の子をそれぞれ別の保育園に送迎をしないといけない、といったようなケースが発生します。

2,少子化の一方で、増える保育ニーズ


今、話題になっているのは少子化のはずなのに・・・?

たしかに、子どもの絶対数は減っているのですが、一方で働く女性も増えてきていると言われています。

市の調査によると、年々子どもを持つ親の預け入れニーズは上昇しており、今後も、いつまで続くかは見通しが立ちませんが、この問題は継続、深刻化する可能性が高いと予想されます。

こういった保育園の預け入れ先がないことは、子どもを生むことを躊躇わさせ、少子化に歯止めをかけようとする政策から逆行することとなってしまいます。

3,保育士として働く人が足りていない

なぜ三歳未満児の定員がいっぱいになっているのでしょうか。

大きな原因として、保育士さんが不足していることが挙げられます。

保育士一人あたりが受け持つ園児の数は市の基準で決められているため、子どもを受け入れるためには保育士を増やさなければ行けません。

しかし、よくニュースで報道されるように、保育士の待遇が職業環境に比べて悪いことで、資格を持っていても、実際に保育士になる人や、長年続ける人が足りないのです。

4,平成29年度から保育士の給料がおよそ月1万円向上

平成28年9月議会では、市で採用する嘱託保育士(非正規の保育士)の待遇を改善することについて、保育士の不足を解消することについて、一般質問で取り上げました。

その後、平成29年度予算では、従来から検討されていたこともあり、嘱託保育士の給与がおよそ月1万円ほど上昇することとなりました。

また、正規の保育士も多く採用されることとなり、市としても保育士不足の対策に真剣に取り組む姿勢が伺えます。

子育て世代の負担を軽減させ、少子化に歯止めをかける「隠れ待機児童」の解消に向けて、今後も取り組んでいきたいと思っています。

それでは今日はここまでで。  


Posted by 青木たかし at 00:53Comments(1)一般質問・委員会質問子育て