2022年08月19日

町会役員の負担軽減のため、デジタル化や再編の取り組みでできること

こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。

私は今期、町会で会計を担当しています。以前から、「町会運営の負担軽減」について多く要望を受けることがありました。松本市は比較的町会加入が多い地域と言われていますが、高齢化もあって加入者、なり手不足に恒常的に悩まされています。その大きな要因の一つは、この役員になった際の負担の大きさです。

今の松本市政でも町会の負担軽減は政策の一つとして掲げられています。昨年末、町会役員が各家庭に配布していた「広報まつもと」の配布を取りやめ、デジタル化の一環としてデジタル版広報まつもとを読みやすいように改善し、従来どおり冊子で読みたい人は公民館・スーパー等に設置されたものを読む仕組みとすることで、役員の負担軽減と紙使用削減を図ろうとする案が議会に出されています。

私はこの時、すでに議員を辞職していましたが、議会からは従来どおり紙で読みたい人への配慮を求める声があったようで、全面施行とはなりませんでしたが、各町会で意思統一が図られて希望があれば、上記の仕組みに変えることができます。ただ、町会に意思決定を委ねられても、異論がある中での責任ある判断をそこではしにくいというのが現実です。今はスマホやLINEなどのコミュニケーションが普及しているので、デジタル化による改善はあらゆる点でできるはずです。

私も昨年度、育成会長を務めた際、ライングループを作って意思共有をしたことで、役員の皆さんの負担をかなり抑えることができました。行政として、さらなる町会の負担軽減の取り組みが進むことを望みます。



今、私の町会で課題になっているのは、単位町会を構成する班ごとの人数や年齢構成にばらつきがあり、役員負担の不公平が生じていること。この問題について、松原地区のある町会では、4年前にすでに班の構成について見直しを図った経過があり、そのときのアドバイザーで関わられた方から、経過や内容についてお話をお聞きしました。

まずは町会に対してアンケートを取り、班の再編成について住民の意向確認&意識醸成。
検討委員会を組織して、週1で会議を重ねたといいます。まずは重点地域を定めて、その再編から取り組んだとのことでした。
規約変更も必要なため、総会にかけながら、2年の歳月をかけて取り組まれたとのことで、町会のためのご尽力された検討委員の皆さまには頭が下がる思いです。


松原にある喫茶アルプにて打ち合わせ。中学生の時から行っている、とても雰囲気の良いカフェです。

この取り組みは全市的な町会運営の改善にも活かせるものだと思います。私も今年から2年間三役を務めることとなるので、この機会に町会や地域づくりについて、足元から改善に取り組めればと思っています。

それでは、また明日。  


Posted by 青木たかし at 19:00Comments(0)高齢者・障害者福祉地域づくり

2022年08月17日

孤立しやすい無園児家庭に松本ができること【待機児童解消の取り組み】

こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。

本日の信濃毎日新聞に、無園児対策に政府が本腰を入れることが掲載されています。



私が松本市議会議員を務めていたとき、待機児童対策は力を入れていたテーマの一つでした。

まだ待機児童が松本で顕在化せず、東京で問題となっていた2017年、「松本には基準値としては出てこない隠れた待機児童がすでに何人もいて、今後都心のように待機児童問題はこのまちでも必ず出てしまうことから、早く対策を取るべき」と質問をしたことがあります。


令和3年9月の一般質問の様子

市が公営で保育園を運営しているため、市全体の行政改革の一貫で正規保育士の採用を進められずにいたようなのですが、保育士不足で少子化に拍車をかける待機児童が発生することは行政として優先すべきことが間違っていると感じていました。特に、コロナ前の東京一極集中の是正もテーマとなっていた時期であり、都心から豊かな子育て環境を求めて移住した人に、「地方に来たのにここでも保育園に預けられないのか」と感じさせてしまうのは大いに問題があります。

その一般質問を契機に、松本市では待機児童対策として正規保育士を毎年採用するようになり、非正規保育士の方の待遇改善もその後進むことになりました

その後、対策が追いつかずに待機児童は最大で一時199人にまで増えてしまいましたが、保育無償化の際など、都度その改善を求め、質問で取り上げてきました。当時の記事をご覧いただければ幸いです。

2019/03/05
松本市の待機児童、潜在的も含め199人。喫緊の課題に、12月議会の一般質問では、教育無償化を前に更なる対策を求めました
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。本日、2月議会の一般質問2日目です。本日は犬飼議員から待機児童対策を求める質問があり、明日も待機児童に関する質問が予定されています。私も、前の12月議会にて、この待機児童対策を求める質問をさせていただき、今回私が作成しているリーフレットにも1番目の…


2019/09/11
9月定例会一般質問終了。待機児童対策や観光振興等について議論されました。市長は来年3月の進退を明言せず。
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。本日、9月定例会一般質問が終わりました。私は今回登壇することができませんでしたが、月末から始まる決算特別委員会の委員を務めることとなり、鋭意準備に取り組んでいるところです。 この投稿をInstagramで見る 防災フリートークに参加し…


2017/12/13
OMFやインバウンド対策等の一般質問終了。2日目となる本日、松本市に待機児童が46人いると初めて明らかとなりました。
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。昨日、一般質問を終えました。質問した内容が、本日付の市民タイムスさんで取り上げていただきました。本日付の中日新聞より。この他、OMFのことについて信濃毎日新聞さんでも記事にしていただいています。2017/12/0812月11日一般質問に登…




現在ではピーク時よりは待機児童は落ち着いてきました。少子化と、保育ニーズ増が交差する中で、どこかで保育の施設や職員も充足するタイミングが来ます。
その時のことはどうするか、と問われたこともありますが、今度は、幼児教育充実等の質向上と、今回記事になっている「無園児」へのアプローチをすることで、充実した保育サービスを行政として提供するように転換していくことが重要だと思います。それはこれまで保育資源の拡充を進めてきた松本だからできることです。

待機児童が問題となる少し前くらいから、「園にこどもを預けられず、仕事をやめざるを得ない」、「自分よりもっと保育の緊急性が高い人がいるとして、入園を断られて困っている」という声をお聞きしてきました。実際、今自分が自宅で2人の育児をしていると、家庭の子育ては孤立化しやすく、追い込まれやすいものだと感じます。夜の睡眠時間が十分確保できないことが、拍車をかけていますね。

今までの行政支援で盲点になってしまっていた方々に寄り添う政治を、私は目指していきたいと思います。  


Posted by 青木たかし at 18:00Comments(0)子育て

2022年08月16日

都市特性ランキング、松本10位。高く評価されている暮らしと、よく指摘されるあの課題

こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。

シンクタンク「森記念財団都市戦略研究所」が7月25日に発表した、2022年版「日本の都市特性評価」について、松本市は今年10位にランクインしました。
昨年は9位と、ランキングを一つ落としていますが、それでもトップ10に入る高評価。大都市が連なる中でのこの評価は、相対的にもかなり高いものだとわかります。

2017年に記事にした、野村総研による成長可能性都市ランキングでも6位とかなり高い評価を得ていますが、改めて今回のランキングについても見ていきたいと思います。



を発表した。経済や環境、生活・居住など6分野について東京23区を除く主要138都市をランキングしたところ、合計点で長野県松本市が10位となった。健康・医療、安全・安心といった要素で構成する生活・居住分野で全国2位となるなど、住みやすさが評価された。

松本市は、ファミリー・シニアの暮らしやすいまち

松本市は今年の分析で、生活・居住分野で138都市中2位となりました。下記の概要版にもあるように、市の政策としての保育ニーズの充足度でスコアを伸ばしているとのこと。

生活・居住で高い評価を得た松本市は、住みよい都市であるといえる。特に、今年は保育ニーズの充足度でスコアを伸ばしており、 松本市の政策によってさらに居住性を高めてきている。「健康・医療」の偏差値が高い点も特徴的で、平均寿命・健康寿命で高評 価を得るなど、高齢者が元気な街であることがわかる。また今年は文化・交流で順位を上げており、イベントの数でスコアを伸ば した。松本市は、観光資源でも評価を上げる住みよい文化都市といえる。

引用元:概要版ー松本市 https://mori-m-foundation.or.jp/pdf/jpc2022_summary.pdf

平均寿命・健康寿命やシニアの就労で評価が高く、環境は7位、文化・交流の評価は15位となっていることから、「松本での暮らし」が高く評価されていることがわかります。属性別で見ると、ファミリーとシニアが全国2位に位置づけられ、多様な世代にとって暮らしやすい、「やさしいまち」になっていると言えます。

課題はやはり、交通・経済

上記リンクの野村総研の成長可能性都市ランキングでも指摘されたことですが、交通・経済が松本は課題であるとされました。
成長可能性都市ランキングでは、松本市が多様性を受け入れる寛容性があり、暮らしやすいまちであることが、多様な人材を集積し、イノベーションを起こすことにつながると評価され、経済的なポテンシャルが高いと分析されていました。

その際は、松本市役所で野村総研の担当の方にお越しいただき、講演会を市役所職員向けに開催しています。当時、クラウドファンディングの組成費用を助成する政策も松本市で展開されました。

今回の都市特性は毎年実施されており、政策もチェックされていることから、ぜひ参考として政策立案やブランディングにつなげていただきたいと期待します。


日本の都市特性評価ホームページより
https://mori-m-foundation.or.jp/ius/jpc/

この他、ホームページでは都市の類推語分析やグラフ、概要版などを見ることができるため、ぜひアクセスしてみていただければと思います。

  


Posted by 青木たかし at 21:08Comments(0)経済

2022年08月14日

松枯れの進む松本平。赤くなった森林を再生するため、市民意識の醸成と方針策定を!



こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。

本日の市民タイムスに、森林再生市民会議運営委員会が発足したとの記事が出ていました。



松本市の市木はアカマツですが、近年東山を中心に松枯れが急速に進み、年々山が真っ赤に染め上げられているという印象です。

全国的には松枯れは既に進行しきっており、温暖化の影響で、標高の高い信州で被害が広がり始め、今ではこの松本地域が全国でもトップクラスの激甚被害地域となっています。

松本市では2020年に空中散布を凍結させて以来、枯れた松の伐倒と殺虫、樹幹注入を基本として、各検討委員会を立ち上げながら今後の方針について検討が進められてきました。市と検討委員会で主催したシンポジウムでは、「松が枯れた後でも、自然に任せれば、数年で緑は再生する」と登壇者の方が示されていたのが印象的でした。

ただ、行政として市民の目に目立った取り組みがなく、「何も取り組みがなされていない」「これから松枯れ対策は一体何をするのだろうか」という声がよく聞かれます。

今回の市民会議では、各種イベントや体験会を通じて市民と森林の距離を縮めることで「森林を守る」という市民意識を醸成し、3年かけてこれからの森林再生のビジョンを策定するそうです。

生活で木を使わなくなった現代人にとって、森林のことは何か機会がなければ意識することすらないのが実態だと思います。私は議員になってから森林に入る機会が都度ありましたが、普段現代ツールをいじってばかりの自分にとっては、これが意識を向ける貴重なきっかけになりました。
行政としてビジョンを策定し、予算を森林再生に費やすためにも、「市をあげて、森を再生する」という意識を醸成することが必要となります。
まずは、意識情勢や市民運動をするという点で、青年会議所や各種団体として取り組むことも重要だとおもいます。

私も、「森林再生」を取り組むテーマの柱の一つとして位置付け、松本の森林を再生させるため、この期間からできることに取り組みたいと思います。

それでは、また明日。  


Posted by 青木たかし at 19:14Comments(0)環境

2022年08月13日

帰省シーズン、コロナ抗原検査キットを若者世代に無料配布中。申し込みはネットから。

こんばんは、前松本市議会議員の青木たかしです。

今、コロナ感染警戒レベルは最高段階の6となっており、医療非常事態宣言が発令されています。コロナが始まって以来、人の往来が激しくなる時期を境に松本ではコロナ感染が拡大しており、この帰省の時期もそのうちのひとつです。



ニュースになっている通り、長野県、松本市では、当番医制となって手薄になるお盆期間中の医療機関の負担を軽減させるため、抗原検査キットを20〜30代向け(松本市は18〜39歳)に無料配布しています。
それぞれ受け取り方や配布数は違いますが、どちらもネットから申し込むこととなります。詳細は下記ページから。

長野県申込先
https://www.pref.nagano.lg.jp/kansensho-taisaku/jyakunenkeisyousya.html

松本市
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/site/covid/86653.html

松本市分は、15、16日の分が13日夜時点ではまだ残っています。真に医療が必要な人に届くように、軽症者・無症状者の方は、医療機関の受診ではなく、こちらを利用していただきたいと思います。

それでは、また明日!  


Posted by 青木たかし at 21:59Comments(0)若者・政治参加

2022年08月12日

3歳未満児用無料クーポン、申請してみた【松本市子育て支援】

こんにちは、前松本市議会議員の青木たかしです。





改めてTwitterを更新し始めましたので、ぜひフォローしていただければ!

今日のテーマは、松本市がはじめた子育て支援策、「3歳未満児家庭サポートクーポン」について。
先日、2人目の娘が生まれ、働きながらの子育てをするにあたり、行政や地域の支援の必要性を感じています。
「松本市では、3歳未満のこどもを抱える家庭に対して無料券を配布する」というニュースを見たので、申請をしてみました。

こちらがその詳細のページ。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/soshiki/225/70356.html

無料となるのは、ファミリーサポートという個人会員による預かりサービスと、保育園での一時保育の2点。これについて、下記の時間分、無料券をもらうことができます。

ファミリー・サポート・センター:1時間無料クーポン×20枚
保育園一時預かり:半日分の無料クーポン×10回(計5日分の無料クーポン)

3歳未満児の人数分、シートをもらうことができ、うちは2人いるので、シートを2枚もらうことができました。入手方法として特別なことは必要なく、2つのサービスを実際に利用する際に、その場でもらうことができるようになっています。私は松本市役所本庁舎の北隣にあるファミリー・サポート・センターで申請し、もらってきました。

実際のクーポンの写真



期限は今年度末で、来年度4月に、また同じ枚数のクーポンをもらうことができるようです。そのため、対象の方は早めに申請してもらった方がいいと思います。そして、松本市で実際に子育てする上でどのような支援があるのか、体感していただきたいと思います。


ちなみに、ファミリーサポート申請の際、注意が必要なのが、印鑑と写真(あるいは免許証などの顔写真付き身分証)が必要なこと。このはんこレス時代に、印鑑がないと申請できない(!?)とのことで、身分証しか持っていなかった私も帰されてしまいました…。
平日日中に子育て世代が市役所に来ることは簡単なことではありません。事前に調べてなかった私も悪いですが、一市民として、早く改善してほしいと意見を伝えました。


このクーポンについてですが、こちらの総合戦略にも、下記のように記載があります。
https://www.city.matsumoto.nagano.jp/uploaded/attachment/21821.pdf
経済的負担の軽減:不妊治療助成や子育てバウチャーの導入により、出産・子育てに関する経済的負担の軽減を図 り、子どもを産み、育てやすい環境づくりを進めます。


この子育てバウチャーに該当するのだと思いますが、できればもっといろいろなことに使えて、金額の量も増えて然るべきだと思います。
今回のクーポンは認可外施設も対象外になっているようです。子育てにかかる費用に、広く使えるようになれば、地域の子育てサービスの充実にもつながるはず。制度の改善を望みます。



子育てをしている当事者の立場から、この地域にとって必要なこと、選ばれる松本となるためにもっと充実させていくべきことを、見つけていきたいと思います。

それでは、今日はここまでです。  


Posted by 青木たかし at 23:20Comments(0)子育て