2018年11月29日

村井駅は3階建て駅ビル方式へ。駐車場を駅周りに整備することができるか。自由通路を自転車が渡れるようにできるか。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本日、村井駅整備推進協議会が開催され、出席してきました。



これまでの経過や詳細なイメージについては次の記事をご覧ください。






現在、JR東日本との調整を行っている最中で、駅の図面等、詳細なものは来年度以降に出てくることになります。予定通り、来年度中には概略設計、2020年度には駅前広場の実施設計を行い、2022年度の供用開始を目指しています。

3階建ての駅ビル構造となり、改札は3階部分にできることになります。3階まで階段で上がるのは大変なように思えますが、今の村井駅の改札内にある階段が既に高い位置にあり、今より階段が50センチ高くなる程度のようです。

ただ、3階建てとなることから、建設費用は高くなります。基本的には市の負担となるため、その建設費用がどの程度になるのか、今後の課題となっています。

推進協議会としては、3階建てによってできたスペースに、次の施設を入れることを要望しています。

・福祉ひろば2号館

・芳川出張所分室

・多目的コミュニティ施設

・図書の予約受け取り、貸出返却

・駅そば、パン屋、売店、自販機

・エアコン付き待合室(実施予定)

・東西口それぞれに多機能型トイレ


国からは、松本市全体の立地適正化計画の考え方について、モデル都市の指定を受けており、村井駅の整備を進めることがそのモデルケースのひとつとして認識されているといった推進材料もあるといった話題もありました。

来春頃にはある程度の概要が示されるようで、その頃に住民説明会を再度開催してほしいとの要望も出されました。

さて、ここで現時点で注目しておきたいポイントをいくつか挙げたいと思います。


1,自由通路を自転車通行可能とできるか

村井駅付近の踏切は通行量が激しい一方で幅が狭く、自転車で横断するのは危険な状況にあります。アンケートでも自転車利用者は多く、東西口に駐輪場を設置することとなっており、自由通路を自転車も渡れるようになれば、安全性も高まります。

全国の事例を見れば、自由通路で自転車が通行可能な駅もあり、日頃の管理をどうするかという調整が必要なようですが、今後の検討が注目されます。
ちなみに、地元要望では、自転車を入れられるエレベーターの設置が要望として挙げられています。


2,駐車場を村井駅に設けられるか

村井駅は立地適正化計画上において、交通の結節点であり、公共交通機関で乗り換える駅と想定されています。それに対して、平田駅はパークアンドライド駐車場も併設され、自家用車から電車に乗り換える駅として位置付けられているようです。

ただ、松原に住む私もそうですが、国道19号をわたって平田駅に行くよりは、村井駅で乗り換えができたほうが便利な市民も多く、村井駅周辺で用事がある場合、有料駐車場もないということが結構不便に感じます。

現在、東口西口それぞれに有料駐車場が設置できるか検討されていますが、市として整備する敷地がないということが問題になっています。

建て替えにあたって、今回JR貨物の不要となるスペースが生じるのですが、そのエリアをどう活用するかが、JR貨物側で白紙状態となっているようです。地元地域から要望があれば、それを聞きながら検討をするということもあるため、白紙の今の段階で、地域要望を出すことも有効であると考えています。


3,西口駅前から北の笹賀踏切方面への道路拡幅はできるか

市道との連結や歩行者・交通者の安全確保の観点で、こちらも推進協議会から要望が挙げられていました。市の方で測量を進めているようで、整備案をいくつか示すことができないか、現在市の方で取り組みを進めているとのことですので、次回の会議でその続報が待たれます。


以上、主な懸案の一部を挙げてきましたが、今もそれぞれの機能や要望について、どのように対応できるか、市として検討を進めています。

長年懸案とされていた項目であり、地元地域の期待も大きい事業であることから、まずはその進捗がしっかりと図られるよう、議会でも推進していきたいと思います。



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Posted by 青木たかし at 01:05Comments(0)交通

2018年11月21日

議会報告会が実施され、市庁舎建て替えや病院建て替え、中核市移行について報告。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

昨日は今期最後の議会報告会。市議会として主催され、2会場に分かれて開催されています。

私は寿公民館を担当しました。


交流部会副部会長のため、挨拶をさせていただきました。

報告した内容は、市立病院建て替え、新庁舎建て替え、市立博物館建て替え、中核市移行について、議会がどのように審議してきたかについてです。



報告した概要を以下にまとめます。

◎市立病院建て替え
・29年1月に宮地エンジニアリング株式会社を建設候補地とし、100億円の事業費と34年開院を目指すスケジュールが示されていた。

・土壌汚染のない状態での土地取得を前提としているものの、地権者と市の考え方に乖離があるため、土壌汚染調査が未着手となっている。

・4年連続の経常収支赤字で、改革プランの29年度目標がすべて未達成。累積赤字も5億円を超え、経営改善の結果がない状態での建て替えは困難であることから、経営改善を優先し、基本設計を31年度以降とすることに。

・病床数を215床から199床に縮小。


◎市立博物館建て替え
・築50年を経て老朽化し、国史跡内にあるため現地建て替えは不可能なことから、今の大手門駐車場北棟に建て替えすることが決定。

・延べ床面積7,000〜8,000㎡、100億円の建設費の見込み。

・29年9月に設計プロポーザルの結果、久米・伊藤・乃村共同企業体と設計業務の委託契約を締結。契約金額は2億1567万円。概算工事費は73億2千万円。

・大手3丁目の敷地を建設予定地に追加し、大名町通りとの接する部分が広くなることでエントランスやパブリックスペースに余裕ができ、賑わいの拠点として効果が期待できるように。その影響で、34年度開館予定を35年秋頃の予定に延長。


◎市役所建て替え
・新たなハード整備ではなく、将来世代のためにやらざるを得ない事業として建て替える。過去に市民を二分した闘いがあったため、行政を司る立場にある者の責任として、現地建て替えを提示。旧来型の役人集団の館から脱却し、将来世代の視点で検討する。

・市民への説明時間が足りないことから、29年6月協議会では継続協議したいとの提案もあるものの、市の提案の通り了承と議会で集約。9月に市民周知が不足しているとの意見が多く出され、市民への丁寧な説明をしていくことを意見として添えて了承。これらの意見を受けて市民意見の把握のためにスケジュールを遅らせることに。

市役所建て替えについては、私はこの考え方には賛同ができなかったので2回の協議会では継続協議を求めてきました。その議論や考え方は過去の記事にしてありますので、御覧ください。


◎中核市移行について

詳細は、こちらの記事にまとめてあります。

松本市が目指す中核市とは何か?具体的なメリット・課題と、なぜ今、移行しなければならないのか。(選挙ドットコム) - Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181025-00010001-senkyocom-pol @YahooNewsTopics
その後の質疑応答が始まると、新庁舎建設に関する質問が相次ぎました。

・大きな課題である保健所について、県との共同設置を探るべき、市が試算した財政への影響の内、8億円余り増えるとされる地方交付税の算定根拠について質してきた。市民への丁寧な説明を求める意見も出された。





これらの報告を終えて、私の会場では、参加者から庁舎建て替えに関する質問が続きました。


・どうして建設地を現地としたのか、建て替え中の庁舎はどうするのか
→ 他の候補地も検討されたが現地が適地とされた、建て替え中の庁舎については今後の課題。 

・有識者による検討会が、市議会特別委員会設置前に選任されているのは不可解。誰がそのメンバーを選任したのか

・お城の横に建て替えると、世界遺産登録に影響があると思うがどうなのか


前回の議会報告会でも、庁舎建て替えのことについて、その進め方について疑問を投げかける質問がなされています。




私は世界遺産登録を目指し、外堀も含めお城とその周辺復元を目指すことが観光都市松本の向かう先と考えているのですが、お城の横かつ惣堀の内側に、新しい庁舎ビルが建設されることに違和感を覚えます。建設地を広げることも想定されるため、圧迫感も生じるのではないかと心配です。違和感のないように、かつ将来に渡って使えるようにするため、早期に、お城の横に庁舎があるイメージ図を、市民のみなさんに示すことが必要です。

そして、現地建て替えと集約した議会としても、市民にその説明をし続けることが不可欠となります。今後の動きについては、このブログで私も報告していきたいと思います。




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タグ :議会報告会


Posted by 青木たかし at 19:06Comments(0)議会改革議会報告

2018年11月18日

【政治活動の収支報告】地方都市でも市政が「みえる」環境にあるべきという思いから、積極的な情報発信に努めています。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

山雅J2優勝、J1自動昇格で昨晩は盛り上がりました!来年が楽しみですね…!



先日の中核市について書いた記事の件ですが、このように評価していただけるのは本当にありがたいです!

地方都市の日々の政治情報は、都政情報のようにテレビや大手新聞で細かく取り上げられることはほとんどありません。そんな地方都市であっても、市民のみなさんが市政情報に触れられる環境があるべきだという思いから、積極的な情報発信を心がけています。今後も引き続き、みなさんのご理解・ご支援のほど、宜しくお願いいたします。

さて、本日ですが、私の政治活動の会計報告をお知らせしたいと思います。

松本市議会では、政務活動費が1年間で1人あたり25万円となっています。私は、自分の活動チラシなどはすべて歳費の中から作成・配布をしています。そういった会計をまとめたものが、青木たかし後援会としての1月から12月までの会計報告となるため、昨年と一昨年分をこちらでご報告いたします。ちなみに、こちらの内容は県の選挙管理委員会に提出している内容を簡略化したものです。



平成29年 後援会収支報告
◎収入
・個人からの寄附30,000円
・青木たかしの自己資金719,113円
・市政報告会会費196,000円
計945,113円

◎支出
・備品・消耗品・事務所費196,161円
・チラシ作成・発行費451,900円
・ホームページ・SNS費用87,868円
・市政報告会開催費・会場代202,000円
・書籍・資料代7,184円
計945,113円


平成28年 後援会収支報告
◎収入
・個人からの寄附100,000円
・青木たかしの自己資金774,419円
計874,419円

◎支出
・備品・消耗品費 114,104円
・会場費 4,540円
・チラシ発行費等 387,727円
・ホームページ更新費 180,000円
・研修会参加費・資料代 188,048円
計874,419円


平成29年(945,113円)は、前年(874,419円)と比べ、幅広い世代に市政情報が届けられるように、インターネットにおける情報発信の環境を充実する他、市政報告会の開催や、紙媒体による情報発信にも注力しました。30年分は12月末日をもって計算することになりますが、おなじく情報発信体制の強化をしています。

政治活動にかかる費用の多くは、自己資金とお寄せ頂いたご寄附の中から支出しています。活動の一層の充実のため、下のリンク先から、ぜひみなさんのご支援を賜われれば幸いです。

政治献金・カンパのご支援をお願いします。
http://aoki-takashi.jp/e2122606.html

それでは、また明日。



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Posted by 青木たかし at 23:47Comments(0)議会改革

2018年11月14日

松本市で未導入の人事評価制度について一般質問。宝塚市では、住民訴訟も起こされている。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本当に今更ですが、Instagramにハマりはじめて毎日更新しています!






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さて、本日は、以前質問した松本市役所での人事評価制度の導入についてです。


記事は29年12月12日市民タイムスより

松本市役所では、職員に対する人事評価が実施されていますが、その結果が昇給や勤勉手当等に反映されていません。人事評価制度というのは、職員がその職務上発揮した能力と上げた業績の両面から行われる勤務成績の評価に基づいて、給与や昇任等の人事管理を行う制度を指しますが、松本市では処遇反映の実施には至っていないため、頑張って働き、評価をされても、勤勉手当や出世に反映されないという状態になっています。

この人事評価制度、平成28年4月1日に改正・施行された地方公務員法の中で、その導入が位置付けられていて、全国的に各自治体でその導入・処遇反映が進められています国家公務員については、すでに平成21年から実施をされているものです。

総務省としては、この制度を導入する背景として

・地方分権の進展
・住民ニーズの高度化、多様化
・厳しい財政状況や行政改革による職員数の減少

といったことを挙げており、より高い能力を持った公務員を育成するため、能力と実績に基づいた人事管理を徹底し、職員の士気向上とともに組織を活性化しようという狙いがあります。

この制度に関する一つの事件として、松本市と同じ特例市の宝塚市の事例があります。宝塚市では、平成21年に、「勤務評定を行っていないにもかかわらず、職員に勤勉手当を支給し普通昇給させたことは違法である」として住民訴訟が起こされました

「支給した手当の返還」という請求内容の現実性の課題もあって、地方裁判所、高等裁判所ともに請求棄却となったのですが、神戸地方裁判所においては、次のような指摘がなされました。

地方公務員法における「任命権者が勤務成績の評定を行い、その結果に応じた措置を講じなければならない」という趣旨に反するものというほかない


その翌年から、宝塚市では、全職員に対して人事評価制度の導入と、昇給、あるいは勤勉手当への反映を実施することとなりました。この事件を受けて、国でも、人事評価制度の議論をする際には、「今後、人事評価制度を導入、運用しないことによる訴訟リスクがないとは言えない」と指摘をしています。

松本市でも、こういったリスクを防ぐことや、モチベーションの高い職員の向上や市役所活性化のため、早期の制度導入を昨年12月議会で求めた所、「条件が整い次第、段階的に導入する」との答弁がありました。今後は、その導入時期について、機会あるごとに質していきたいと思います。

それでは、また明日。


==質問議事録==

◎青木たかしの質問
 能力と実績に基づく人事管理についてお伺いします。
 地方公務員法の改正が平成26年5月14日に公布をされまして、平成28年4月1日から施行をされております。主な改正点の一つが人事評価制度の導入であり、国家公務員については7年前の平成21年から既に実施をされているところです。人事評価制度というのは、職員がその職務上発揮した能力と上げた業績の両面から行われる勤務成績の評価に基づいて、給与や昇任等の人事管理を行う制度を指しますが、当市におきましては、現在のところ処遇反映の実施には至っていないというふうにお伺いしています。
 この人事評価制度、こちらを導入するに当たりまして、総務省としましては、現在の地方分権の進展、また住民ニーズの高度化、多様化、また厳しい財政状況や行政改革による職員数の減少といったことを背景として、より高い能力を持った公務員を育成するため、能力と実績に基づいた人事管理を徹底し、職員の士気向上とともに組織を活性化しようという狙いがあるとのことです。
 国でこの議論がなされる際に持ち出される一つの事件を取り上げますが、同じく施行時特例市であります宝塚市におきましては、平成21年に、勤務評定を行っていないにもかかわらず、職員に勤勉手当を支給し普通昇給させたことは違法であるとして住民訴訟が起こされています。地方裁判所、高等裁判所ともに請求棄却となった一方で、神戸地方裁判所におきましては、地方公務員法における任命権者が勤務成績の評定を行い、その結果に応じた措置を講じなければならないという趣旨に反するものというほかないと判断をしております。これを受けまして国でも、今後、人事評価制度を導入、運用しないことによる訴訟リスクがないとは言えない状態だと指摘をされているところです。ちなみに宝塚市におきましては、平成22年度から全職員に対して人事評価制度の導入と、昇給、あるいは勤勉手当への反映を実施しているとのことでした。
 これらの情勢を受けまして、当市では本年度の当初予算説明会におきまして、人事評価の処遇反映における実施の有無について今年度中に結論を出すとされていましたが、その検討状況と導入時期についてお伺いをします。


◎総務部長の答弁
 お答えをいたします。
 本市の人事評価制度でございますが、平成20年度から課長級以上を対象に開始をし、平成21年度は監督職員、平成27年度からは全職員を対象と段階的に導入し、面談や評価を通じた人材育成、業務改善、組織目標の共有などに活用をしてまいりました。
 現在の状況についてでございますが、評価の偏りの補正や、目標設定のレベルなどの評価の公平性の確保や、人事評価への抵抗感や、評価に応じた処遇を行うという考え方の浸透などの制度に対する理解、処遇反映の基準や、評価の低い者へのフォローアップなどの評価結果の活用の仕方などさまざまな課題があり、処遇反映の実施方法について慎重に検討を行っているところでございます。
 人事評価結果を処遇に反映させることは、職員のモチベーションを高め、制度の目的である人材育成と業務改善を継続的に機能させることにつなげるためにも必要と考えますので、条件が整い次第、段階的に導入したいと考えております。
 以上でございます。



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2018年11月13日

楽都松本を底上げする「アーティストバンクまつもと」の更なる活用のため、積極的な参加・登録を!

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

今日は午前中に信州大学キャンパスへ行き、公開授業を受けてきました。



草間彌生の芸術というテーマで、草間さんの生い立ちや作品、技法、西丸先生との出会いについて知ることができ、一層草間作品の魅力に近付けたような気がします。



その後、担当課でお聞きしたのが、松本市で取り組んでいる「アーティストバンクまつもと」について。

「アーティストバンクまつもと」
松本市ホームページ https://www.city.matsumoto.nagano.jp/miryoku/bunkageijutu/art.html



詳細はリンク先にあるとおりですが、アーティスト同士、特に若手のアーティスト同士が交流・情報交換ができるようになったり、オファー希望の方とマッチングできたりといった効果を期待して作られたものです。

平成28年末から募集を始め、29年8月からアーティスト情報を一覧で公開しています。現在では、80名以上のアーティストが登録されています。

「もっとこの制度を活用できるような体制づくりを!」という声を多くお聞きしています。まずは、登録者数をさらに伸ばすことを目標とし、それから活用へと展開していくことを目指す方向性もあるようなので、ぜひみなさんの積極的な登録をお願いします!

申請はこちらから→
「アーティストバンクまつもと」への登録者を募集します! 松本市ホームページ https://www.city.matsumoto.nagano.jp/miryoku/bunkageijutu/bank.html


調べてみると、全国的アーティストバンクの取り組みは行われていて、都道府県主体で整備している所も少なくないようです。札幌市では、マッチングのコーディネートをする相談体制も整え、アーティストが活用できる助成金等の情報も整理されているようで、こういった体制が松本でも活用の方向性として検討してみたいです!
https://www.sapporo-community-plaza.jp/scarts_support.html


松本市では、マッチングの成約件数を追跡調査できていないようなので、そういった体制も整えることでさらなる活用に向かえるよう、機会を見つけて求めていきたいと思います。

それでは、また明日。



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Posted by 青木たかし at 20:38Comments(0)楽都

2018年11月13日

11月21日の平日ノーマイカーデーで、設置される臨時パーク&ライド駐車場、朝夕に増便されるバスの詳細が明らかに

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

先日、ノーマイカーデーに関する記事を書きましたが、詳細が出てきたので改めてご案内します。



11月21日、いよいよ初めてとなる平日ノーマイカーデーが実施されます。



この日に行われることを簡単にまとめると

・朝の7時〜8時半の間、駅前通りの一番南側の車線がバス専用レーンとなる

・臨時パークアンドライドが総合体育館、合同庁舎東・北側、歴史の里に設置される



朝と夕方の時間帯に一部路線でバスが増便される




「自分の地域からはどうやって行けばいいの?」といった詳細については、こちらのリンク先をご確認下さい!

11月21日(水曜日)に「平日ノーマイカーデー」を実施します 松本市ホームページ https://www.city.matsumoto.nagano.jp/shisei/matidukuri/dorokotsu/nomycar/heijitu.html


残念ながら、要望していた市の南側のエリアには臨時パークアンドライド駐車場が設置されなかったようです…。

中心市街地を主として、300団体の企業等にアンケートを送付されて取り組むこととなっています。

私も当日は、寿台線のバスに乗るか、平田駅のパークアンドライドを利用して市役所に向かう予定です!

それでは、また明日。



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Posted by 青木たかし at 01:31Comments(0)交通

2018年11月04日

方針転換した松本城外堀復元事業に、「契約違反だ」と地元説明会は紛糾。新しい契約書には、自然由来の汚染に関する項目も。

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

外堀復元事業が中断してしまった問題について、前回の記事ではその原因についてまとめました。




今回は、地元説明会の内容と、市に求められていることについて書いていきます。


1,地元説明会では不満の声が噴出

10月17日、はじめての地元町会への説明会が開催されました。

初めて平面整備に方針転換をした7月の議員協議会終了後、すぐに地元連合町会の町会長会には担当課が説明し、144戸の戸別訪問も終わらせたといいます。ただ、地元町会としては、平面整備の方針は新聞紙上で初めて知ることとなり、(議会では20対10で承認と集約されていました)「これまで行政に協力してきたにもかかわらず、失礼ではないか」という声がこの地元説明会の冒頭で上がっています。地元町会として市と調整を行った結果、およそ3ヶ月後となる10月17日の開催に至ったとのこと。


協議会翌日の市民タイムス1面

地元町会への説明会では、出席者から「お堀を復元したいというから、泣く泣く住み慣れた町会・土地・家を手放したのに、平面整備にしますと突然言われても納得できない。行政がどう考えているのかわからない。」「もう少し住んでいる住民のことを考えてほしい」「方針変更は住民との契約違反だ」「平面整備ということならこのままここに残ってもいいのか」といった声が挙げられていました。

市からの「汚染の撤去費用を市が負担すると、責任を問われてしまう(訴えられてしまう)」という説明に対し、「わたしたちの方が訴えたい」といった厳しい意見も出されました。そして、終始出ていた声が、「どうして市長が直接説明に来ないのか」「担当課による市長の代弁であったら意味がない」というものです。市長は議員協議会の場で地元住民に対して謝罪をされていますが、未だ地元に直接出向いての説明はされていません。




2,いま松本市に求められていること

その後、住民から様々な提案・指摘がなされましたが、市側も検討してきたと説明するしかなく、住民・市職員双方にとって、とても心痛な現場であったと感じました。

市側は、「復元に向けて法改正を国に要望をしている」「一時的に平面整備に方針転換しないと、用地買収そのものが中断してしまう」「掘るためには市民主体で募金を募るか、汚染除却に関する技術革新や次の世代の新しい発想が必要」と説明し、「どうしたら復元できるのか、皆さんと一緒に考えたい」と述べました。

外堀を掘ることを前提に、地元住民の立ち退きも、用地取得費用の支出も進められてきたことから、今後、市長が直接地元に赴き、誠実かつ丁寧な説明をすることと、住民の方に対して、何らかの方法で希望の道筋を導き出すことが求められています。

私自身も、2時間に渡る地元説明会に参加したことで、住民の方の切実・悲痛な声をお聞きし、どうにか復元の道を探すことができないかとあらためて強く、認識することとなりました。


10月19日付け市民タイムスより


3,10月31日の臨時会で出された、市長による地元説明を求める意見と、新しい契約書

31日の臨時会では、議会で了承と集約された平面整備を前提とした、用地買収の補正予算案が提出されました。

今回の地権者の方々は土壌汚染発覚前から用地買収の交渉を進めていた方で、平面整備に納得しているとのこと。これにより、市の用地取得率は54%になります。

不動産鑑定を行い、土壌汚染発覚前と同じ価格で購入することになっています。

私は所管する教育民生委員会に所属していなかったため、傍聴していたのですが、以下が質疑の主なやり取りです。


Q:地元説明会の反応はどうだったのか

A:堀を掘ること前提だったのに契約違反ではないかといった声もあがり、大方が平面整備に納得できないというのがそこの意見だった。

Q:7月10日に全員協議会をやって、3ヶ月も経って地元説明会ということだが、なぜ?

A:地元説明会の前に、15日に連合町会長会で説明をした。連合長から相談を受けて日程を決めたが、それが10月になってしまった。

Q:地元住民が納得できていないという中で、どう進めるつもりか

A:地元の方へは平面整備で事業中断として説明をしている。断念したわけではなく、課題解決されれば方針変更も有りうるという含みを持って回答している。

Q:住民はそれで納得するのか

A:お堀にするからということで立ち退きも了解してもらってきた経過から、市として諦めずに関係各課に働きかけをしていく

Q:取得すべき用地が残り半分残っている中での方針転換であり、取得に多くの時間かかってしまうのではないか

A:既に用地売却の準備を進めている権利者もいて、7月の議員協議会後に関係権利者の説明に入った。7月19日には144人の権利者の内、138人に説明を終えた。27日までに説明を終え、全ての権利者に理解を頂いている。準備できている方から用地取得を進めていく。

Q:今回の変更によって、事業進捗が大きく遅れるということはないのか?

A:計画通り進めていくつもり

Q:地元説明会のあと、地元関係者から市議会で了承したじゃないかと言われる。国の方へ行って働きかけの努力をしているのか

A:環境省には6月にいってきた。自然由来のものがでた中、事業を中断させない方法がないかを打診した。
環境省からは、土対法は健康被害から守る法律であって、自然由来であっても汚染は汚染であり、それ以上は売買契約の民法上の問題である。売買については土対法は関係ないとの話であった。

Q:50cm掘る程度の形質変更を要しない浅い堀はどうしてできないか

A:23地点で汚染を調査し、8地点から汚染物質が出た。環境保全課と相談したが、汚染されていない土地を外に出して、汚染されている箇所は土をならすことも検討した。しかし、その区域を汚染土地として区域指定しないといけない。土地が汚染されているということで、土地の購入費用が大幅に下落する。
さらに、浅い堀では、復元する意味がない。仮に将来的に掘ることができるようになった際に、二重投資になってしまう。そこで、事業中断せずに進めるには平面整備がベターということでこの方針となった。

Q:市長が直接説明に出向くべきでは。

A:今後、機会を設ける可能性はある。

Q:新しい契約書の中で、市が掘れるようになったらどうするということは謳っているのか

A:土壌汚染調査で出た物質の処分費を、土地の所有者には求めないとしている


最後の、新しい契約書の中では、これまで条項として入っていた「瑕疵担保責任」はそのままに、「自然由来の土壌汚染」というものが新たに加わることになりました。

この中では、

・自然由来と判断される土地の土壌汚染が契約の目的を阻害しないものとする

・汚染に起因する費用は地権者が負担しないものとする

という項目が入っています。

しかし、担当課の説明によれば、これは平面整備を前提とした条項であって、ここでいう起因する費用というのは、堀復元に伴う汚染除却費用のことを指しているのではないということでした。

以上が、最新の動きとなっていますが、次回、現時点でわかっている「どうしたら掘れるのか」について、書いていきたいと思います。

それでは、また明日。



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Posted by 青木たかし at 01:17Comments(0)松本城

2018年11月02日

小諸市の停車場ガーデンを視察。松本市内でも、市民協働でガーデニング空間はできるか

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

本日は、小諸市にある停車場ガーデンを委員会として視察してきました。NPO、市民協働のモデルケースであり、とても参考になったので、ブログで共有させていただきます。

※念のため、これは私個人が計画して行った視察ではなく、建設環境委員会として計画された視察です。下記の内容は、私の視察報告書の一部を抜粋したものです。

○停車場ガーデンとは?

停車場ガーデンは、市民参加で計画され、NPOが運営する公園で、開園から10年継続しています。四季折々の草木や花、おしゃれなオープンカフェ&ショップがあり、小諸宿の本陣主屋を復元した施設ではその歴史と手仕事の魅力を体験できるようになっています。



元は、小諸城が位置していた場所であり、その後、電車の停車場となった後、周辺に民間商業施設・娯楽施設が立ち並び、月極駐車場として広がっていました。駅前の物寂しい空間を盛り上げ、元気にしようということでこの計画が立ち上がりました。

2014年に全国の市民による優れた緑地管理を選定する緑の環境デザイン賞・特別企画において、「国土交通大臣賞」を受賞されました。2008年にも計画段階で設計案に対して大臣賞を受賞されているため、2度目の受賞となるようです。


○専門家・市民・行政が三つ巴となった協働モデル

一般的に、公園管理はできるだけ手がかからないように植栽なども考えることになりますが、この公園では、指定管理者制度によって管理をNPOに委託することを前提として計画を進めました。そのことで、自分たちで管理することを前提に市民有志と専門家が一緒に、理想のガーデニングの絵を描くことにつながりました。専門家と市民と行政が三つ巴となって協働したことにこの公園の特徴があります。

まず、この場所のもつ魅力を考える上で、ワークショップを重ね、その中で出てきたのが、「花をいっぱいにしたい」「ゆっくり過ごせる空間にしたい」「おしゃれなカフェを設置したい」といったもので、実際に現実のものとなっています。



その後、造園家のとりまとめた設計案が「緑のデザイン賞」で国土交通大臣賞を受賞し、800万円を獲得したことで自由にガーデニングを行うことができたといいます。造成と建物は市の予算で設置しました。実施設計段階では、公園管理の担い手の育成も視野に入れて、「緑の学校」と「食の学校」を設置することも並行して進めており、担い手を育成した段階で公園を供用開始としたことが特徴としても挙げられています。

市民の手を借りてどれだけ巻き込み、愛着をもってもらうかが重要であり、庭の管理に関わる人を広げて、共に学びながら設計に反映させていく中で、「自分たちの庭」という意識を醸成させていったといいます。また、極力行政主導とせず、形式的なものを排して市民が自主的に進めていったことも成功要因のひとつとして紹介されました。





○当初からブレないコンセプト「食と緑でまちを元気に」

ここのカフェで提供するのは地元食材を使ったもので、ショップでは道の駅のように、地元のパン屋さんやお菓子屋さんの品物、クラフト品から農産物も販売しています。
このカフェ&ショップは、本来「公園管理棟」のはずでしたが、事務所よりも、庭と一体になった開放的でおしゃれなカフェ&ショップの方がまちの活性化につながると考え、現在の形になったといいます。ただ、カフェ運営ノウハウをNPOでは持ち合わせていなかったため、3年前から影の運営は専門業者に委託をすることとなりました。結果、効率化と料理の質向上が図られ、地域の植物を活用した商品開発にもつながっています。



今、このエリアは新しい企画として各種イベントを開催したり、夕暮れにはワインを楽しんでもらうなど、駅前のにぎわいを生み出す場所となっています。



○隣接する公共施設も再利用し、管理にも工夫を凝らす

このガーデンエリアに隣接して、小諸宿の本陣を復元した市営歴史資料館があったのですが、来館者が少なく採算が取れなかったため、2005年から6年間休館していました。このエリアの造成にあたり、公園との一体的な活用を図ろうと、こちらの管理もNPOで受託することを考えたそうです。

その際、常駐スタッフの確保が課題となっていましたが、共同ギャラリーを持ちたいと願っていた手仕事作家のグループに、作業場兼ギャラリーとして使ってもらう代わりに常駐してもらうことを発想。1年の実験活用を経て、2012年に歴史的建物の公開&手仕事ギャラリー&ショップとして再オープンするに至りました。今はNPOが指定管理者となり、手仕事グループメンバーが運営し、建物を公開しながら毎月展示会や講座を企画・開催しています。



○公園を介して生まれる、人と文化の交流

この公園は、指定管理者であるNPO法人こもろの杜が市から管理運営を受託しています。NPOスタッフは積極的に「緑の学芸員」として、いろいろなグループのやりたいことをサポートし、様々な才能を持つ人材を見つけては企画を持ちかけ、団体や人のコラボレーションを仕掛けたりしています。



若い人から年配の方まで、自分たちの生きがいや活躍、表現の場を求める人たちの交流から生まれる力を、まちの想像力につなげていきたいという願いがあるそうです。


○プロセスに大きな価値

2005年、小諸市は空地になっていた駅前のこの場所を公園とすることを決め、それ以上のことは白紙の状態のまま、市民参加のワークショップ「駅周辺まちづくり・アイデア会議」を実施し、その運営をNPO法人小諸町並み研究会に委託しました。

参加者は公募で150人(延べ4回)。テーマ別に話し合う経過で、提案を実現させたいという市民有志の動きが生まれたといいます。2007年度にその参加者の中から、専門性とやる気のある人を中心に運営計画づくりをすすめ、2008年度にNPOこもろの杜立ち上げに至りました。これを受け、市はこのNPOに運営委託する方針を固めています。

このプロセスの中で、市は設計業者とは別に施設のプロデュースを小諸町並み研究会に委託。備品一つにしても、普通なら業者入札で適当に既成品を揃える所を、「施設のコンセプトに合ったものをできるだけ安く」というスタンスで、たとえばカフェのテーブルは地元デザイナーに依頼し、予算オーバーの部分はみんなで作業を手伝いました



行政やコンサルタントが先に設計を進めてしまい、運営者をその後に選定するという手順ではなく、市民・専門家の人材集めから始まり、関わる人の体制を形成しながらその人たちが想いを持って運営できる施設をデザインしていくという参加のプロセス設計は、時間はかかりながらも、高齢化の進む中心市街地において、新しい人材をまちづくりに呼び込み、活躍してもらうという目的においては理想的なプロセスです。
この取組によって、協働のノウハウも培われたとのことでした。


○組織体制について

立ち上げをプロデュースしたNPOのプランナーが担当理事として全体をまとめ、常勤1名(施設長)、非常勤3〜4名で公園管理とショップを回しています
初代施設長は計画ワークショップに参加した地元園芸家、2代目は全国にガーデナーを公募して、若さと専門性を備えた人材を獲得したといいます。NPO専従は施設長一人ですが、他にも主に子育ての終わった数人の女性スタッフが、庭仕事、ショップ運営、講座やイベント企画、広報にあたっています。経理部門は、商店経営者のNPO理事が裏方で支えています。
その他、多くのボランティアスタッフが、この公園の維持管理や、企画運営に携わっています。


小諸駅のすぐ目の前にある停車場ガーデン

○地元の理解と観光客の増加

これまでの経過で、やはり地元の理解は課題として挙げられていました。地元商店街との調整や音の問題もあるそうですが、地道に説明を続けているとのことです。来訪者の実績や良い感想が上がっているので、それをもとに商売に繋げてもらえるように伝えています。
また、現在この公園は、市民と観光客が半々で利用しており、どちらかに偏ることのないように、バランスを取って運営していくことに注意をしているとのことでした。




実際に現地を視察すると、そこにいるだけでも癒やされる憩いの空間となっており、ガーデニングの効果や価値を再認識することができました。子どもたちの通学路になっていることも、非常に意義深いと感じます。松本でも、駅前に留まらず、各所においてこれを参考に展開できる可能性を感じています。

高齢化の進む各地域において、住民の生きがいやコミュニティづくりにもつながる本事例は有効な取り組みであり、いかに初期段階から住民を巻き込み、当事者意識を持ってもらうかというモデルケースとして大変参考となりました。松原モールでも、展開できないかと想像を膨らませていました…。





それでは、また明日。



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Posted by 青木たかし at 20:23Comments(0)楽都中心市街地活性化観光視察・研修

2018年11月01日

松本城南・西外堀の復元が中断となり、芝生による平面整備へ方針転換することに。どうして掘れなくなったのか?

こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

先日更新した中核市に関する記事が、ヤフーニュースにも取り上げられました。「松本市が目指そうとしている中核市とは何なのか」について、現段階で市が説明していることと、今後の課題についてまとめてありますので、ご一読いただけますと幸いです。



ナガブロだけでなく、選挙ドットコム上のブログやホームページも更新していますので、こちらもよろしければ御覧ください。
https://go2senkyo.com/seijika/159204




今日から、外堀復元事業について書いていきたいと思います。

平成30年7月の議員協議会で、南・西外堀を復元することができなくなったことがわかりました。原因は、平成29年度8〜9月と平成30年1〜3月に行った土壌汚染調査で、鉛及びその化合物の土壌溶出量が、基準値を0.001〜0.021mg超えていると判明したことです。


1,なぜ土壌汚染があると掘れなくなるの?

まず、病院や食品加工場を設置するわけでもなく、お堀を掘るということなのに、どうして土壌汚染が関係するのかという疑問が生じるのではないでしょうか。

土壌汚染対策法では、3,000㎡以上の土地で、汚染基準値を超えている土地を「掘る」(形質を変更する)場合には、その区域を汚染区域として指定し、掘ったりすることでその汚染を周りに拡散させないため、汚染の適切な処理をしなければならないこととされています。

そして、その汚染除却にかかった費用は、その土地を汚染させた人が負担することとなっています。

しかし、調査分析の結果、広く均一に汚染が分布していることと、汚染が基準値の10倍以下であることから、自然由来の汚染(原因は不明)であることがわかりました。この汚染は、かつての堀底のあたりに分布しているようで、地表近くの土壌は汚染されていないこともわかっています。また、周辺の井戸や飲水にも現時点では溶出していないことも明らかとなりました。


2,自然由来の汚染であっても、土地所有者の責任に。市が除却費用を出せない理由。

自然由来なら、汚染させた原因となる人がいないので、問題がなさそうに見えます。

しかし、平成22年に土壌汚染対策法が改正され、自然由来であっても、健康被害の観点からは汚染であることには変わりがなく、土壌汚染対策法が適用されることとなりました。そうなると、この区域を汚染区域として指定をしなければならなくなり、汚染が拡散しないようにするため、鉛の汚染を綺麗にする必要が生じます。

この時、この綺麗にする費用を誰が持つことになるかといえば、土地の地権者が原因の汚染ではないため、市が費用負担していいように思えます。

しかし、今度は民法570条において、「売主の瑕疵担保責任」という法律があり、売買した土地に隠れた問題(瑕疵)があった場合、その問題を取り除くための費用は売主(今回は地権者)が負担しなければならないこととされています。(契約書上にも、この「瑕疵担保責任」の条項は明記されています。)

その費用は、少なくとも4億6千万円にのぼるとされていて、土地の購入費用がそれだけ減額されることとなってしまいます。

これを市が税金を使って綺麗にする費用を支払った場合、一部の市民への便宜供与にあたり、住民訴訟が起こされる可能性が高くなることから、市でも費用を出せず、売主にも請求できないという事態が生じました。


3,用地購入の目的を「平面整備」として方針転換し、お堀復元は将来課題へ。

法律上、土地の瑕疵が見つかってから1年以内(土壌汚染発覚が29年9月であったため、翌年の30年9月までの間)に、買主は売主に損害賠償を請求することができるとされていて、これをしなかった場合、先程の市民への便宜供与にあたってしまうという状況に置かれることになった松本市。

そこで、当初の方針を転換し、残り半分の用地取得はこのまま目指すものの、掘る予定であったお堀の部分は、たとえば芝生を張って公園のような使い方のできる場所とする、平面整備の方針へと切り替えることとなりました。

これが7月の議員協議会に諮られることとなり、私を含め、何人かの議員が検証不足や住民が知らない段階での了承ができないことから、継続協議を求める立場を取りましたが、20対10の賛成多数で平面整備の方針を了承すると議会で集約されました。

この場で、市長からは「断腸の思い。本意ではないが、外堀復元は、将来の課題として取り組むことを強く望む。」との説明がありました。


外堀を芝生整備したイメージ模型


4,内堀からも汚染が検出され、外堀も汚染されている可能性は認識されていた

これまでの経過を時系列で見てみます。

平成19年 菅谷市長が外堀復元事業の着手を表明

平成22年 土壌汚染対策法が改正され、自然由来の汚染も対象となる

平成25年 外堀用地取得開始内堀の堆積泥を除却する際に基準値を超えるヒ素が検出される

平成26年 外堀用地内の土壌汚染調査(地歴調査)を実施し、内堀同様の掘であることから、自然由来の土壌汚染が存在する可能性がある土地として認識

平成29年 外堀用地の25地点で土壌汚染調査(土壌調査)を実施したところ、9地点から基準値を超える「鉛及びその化合物」を検出


土壌汚染調査の結果の資料


本来であれば、広大な事業用地で自然由来の汚染が広がっている以上、汚染除却費用は売主に請求しなければならないため、この事業は成立しないこととなります。議員協議会でその点を指摘した所、見通しが甘いと言われればそうなるとの答えもありました。

しかし、平成30年7月時点で48%の用地取得を終え、これまでに14億9000万円の事業費(うち8割にあたる約12億円が国庫補助金、残りは市費)をかけて進められてきました。そして、松本城の南・西外堀を復元するために、底に住んでいた地元住民に立ち退きの協力を仰ぎながら取り組まれてきたもので、いわば痛みを伴う事業でもありました。市長も、「相当の覚悟」を持って取り組んできたと発言しています。

ここまで事業が進んでしまっていて、市民の間でも強い期待感があったものであり、公費も投入されてきた事業であることから、なんとかして掘れる方法はないか、現在私も研究を進めています。

次回以降、今市に求められていることと、どうしたらお堀を掘ることができるのかについて、書いていきたいと思います。

それでは、また明日。




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Posted by 青木たかし at 23:50Comments(0)中心市街地活性化観光松本城議会報告