2017年09月09日
新庁舎は現在地で建て替えることを松本市議会で最終決定。若者有志から、決定過程の説明を求める陳情提出。
こんばんは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。
しばらく時間が取れず、この件についてすぐに記事に書けませんでしたが・・・
9月4日、新庁舎の建て替え地を現在地とすることが議会の承認を経て、最終決定されました。
市民意見を聞かず、早急に場所を決めてしまうことに対する懸念や反対意見が7人の議員から出されましたが、議長の集約によって市民に周知をすることを条件に了承とされました。
9月5日付の市民タイムスより
議員から出された意見については、傍聴されていた臥雲さんのFacebookに詳しく書かれています。
私の質問と、それに対する答弁は次のようなものでした。
1,埋橋同様、庁舎の建て替えは松本城の世界遺産登録に影響がないのか?
→ 埋橋は影響があるかもしれないが、庁舎が登録に影響あるという議論はこれまでに聞いたことが無い。(世界遺産登録には問題ないと考えている。)
2,建て替えの費用に合併特例債が使えるうちになぜ使わなかったのか?
→ 平成32年までの期限があったが、今回の新庁舎建て替えはこの期限に間に合わなかった。
3,同規模の市と比較すると、建て替え費用は100億円くらいとも言われているが、建て替え予算をどの程度見込んでいるのか?
→ 現時点ではまだ検討していない。
4,この3ヶ月間に市民からはどんな意見があったか?
→ 市長への手紙で5件の意見が寄せられ、市民意見を聞いてほしいことや、現地建替に反対する声、進め方に賛同する声があった。ホームページの総合窓口からの問い合わせはなかった。全体的に、庁舎建替について市民からの積極的な意見はなかった。
5,今回有識者検証委員会でも、駐車場の確保等見直しを求めた項目がいくつかあったが、それぞれどう対応していくのか?
→ 今後検討していく。
ちなみに、6月の庁舎建て替えに関する協議会で聞いたことは次の記事を御覧ください。
この答弁も踏まえ、私は、市民から進め方への慎重さを求める意見を多く聞いていることもあり、合併特例債も使えない中、今日の時点で場所を最終決定するということは拙速であるから了承できないという立場を、6月協議会に引き続き取りました。
その後の議論の中で、「これまで議会の了承を取って手順を踏んできたのに、決まる頃になって色々言い出すのは一番いけないことだ」と市長が答弁されたり、「今から市民意見を聞いて一から決め直すことは不可能だ」といった賛成意見がいくつか出されましたが、共産党松本市議団の議員さんが「これまで議会で了承してきたからといって、市民の関心が高まって民意に変化があったならば、それに対応するのが民主主義だ」という趣旨の発言をされ、了承できないという立場を表明。
そのあとも、賛成ではあるものの、もう少し慎重に進めた方がいいのではないかという発言もある中、最終的には、31人中16人が発言した段階で、「場所について反対する意見はあまりなかった」ということで議長によって集約という形が取られました。16人のうち、9人が賛成、7人が反対と臥雲さんの投稿にはありますが、採決を取らずに「市民に周知をすること」を条件に了承するということになりましたので、明確には誰が反対し、賛成していたのかはわかりません。
また、理事者側の「これまでの議会の了承を経て手続きをきちんと踏んでいる」というのは、
・2月8日、現在地を軸に建設候補地(案)の検討を進める手法を含む進め方について、総務委員協議会で了承された
・3月17日、建設候補地を検証する有識者会議に関わる経費を含んだ当初予算が可決された
・6月5日、建設候補地を現在地とすることで全員協議会で了承された
ということを指していますが、2月の総務委員会は8人の所属議員による了承で、6月の協議会では、私は継続審査とするべきという立場を取っていました。
3月の補正予算も、現在地で建て替えることを含めて了承したわけではなかったという認識でいましたが、その点を明確に議会として議事録に残る形で確認せずにここまで来てしまったことや、議会全体として了承してきていることは事実です。これについては、今回大きな反省点として残ります。
一方、6月の協議会の際に、その点を確認した質問もあったように思うのですが、議事録が公開されていないので、公開後に確認してみたいと思います。
■
さて、協議会の翌日には建て替えに関する市民懇話会の委員が募集されています。
松本市新庁舎建設市民懇話会委員を募集します 松本市ホームページ http://www.city.matsumoto.nagano.jp/smph/shisei/kikakuseisaku/shintyosya/shiminkonwakai.html
募集は若干名であり、400字詰めの用紙を提出する必要があるとのことですが、今後の市民意見の聞き方について、より詳細に確認して行きたいと思います。
また、今回の場所決定について、「市民からの積極的な意見はない」「市民から陳情や請願も出されていない」ということが議論の中でも出てきたのですが、同5日に、市内の若者有志らによって、この建て替えに関する以下のような陳情書が提出されました。
【陳情書の概要】
現在地に決まるまでに市が市民の声を聞く機会を設けなかったことは「十分な議論がなされた政治決定であるとはいえない」として、次の項目を陳情する。
・市が現在地に決定した根拠と過程について、市民説明会を開催すること
・将来世代の負担を減らすため、建設費用を抑えるよう検討すること
・松本城に隣接することから、観光振興や世界遺産登録への配慮をすること
以上が概要となっています。この陳情書の審査は総務委員会で行われますが、
9月14(木)の13:00(議事進行によっては遅れる可能性あり)から、松本市役所東庁舎の3階会議室で審査が行われるそうです。こちらも傍聴可能となっています。
この陳情についてどのような審査がなされるか注目したいですが、場所については今回で議会としても最終決定となり、この方針で予算を組んで各種調査も進めていくため、もう覆すことはできません。
今回の件では反省する点が多かったですが、学んだことも多くあったので、今後の議員活動にそれらをきちんと活かしていくため、引き締めていきたいと思っています。
それでは、また明日。
■
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しばらく時間が取れず、この件についてすぐに記事に書けませんでしたが・・・
9月4日、新庁舎の建て替え地を現在地とすることが議会の承認を経て、最終決定されました。
市民意見を聞かず、早急に場所を決めてしまうことに対する懸念や反対意見が7人の議員から出されましたが、議長の集約によって市民に周知をすることを条件に了承とされました。
9月5日付の市民タイムスより
議員から出された意見については、傍聴されていた臥雲さんのFacebookに詳しく書かれています。
私の質問と、それに対する答弁は次のようなものでした。
1,埋橋同様、庁舎の建て替えは松本城の世界遺産登録に影響がないのか?
→ 埋橋は影響があるかもしれないが、庁舎が登録に影響あるという議論はこれまでに聞いたことが無い。(世界遺産登録には問題ないと考えている。)
2,建て替えの費用に合併特例債が使えるうちになぜ使わなかったのか?
→ 平成32年までの期限があったが、今回の新庁舎建て替えはこの期限に間に合わなかった。
3,同規模の市と比較すると、建て替え費用は100億円くらいとも言われているが、建て替え予算をどの程度見込んでいるのか?
→ 現時点ではまだ検討していない。
4,この3ヶ月間に市民からはどんな意見があったか?
→ 市長への手紙で5件の意見が寄せられ、市民意見を聞いてほしいことや、現地建替に反対する声、進め方に賛同する声があった。ホームページの総合窓口からの問い合わせはなかった。全体的に、庁舎建替について市民からの積極的な意見はなかった。
5,今回有識者検証委員会でも、駐車場の確保等見直しを求めた項目がいくつかあったが、それぞれどう対応していくのか?
→ 今後検討していく。
ちなみに、6月の庁舎建て替えに関する協議会で聞いたことは次の記事を御覧ください。
この答弁も踏まえ、私は、市民から進め方への慎重さを求める意見を多く聞いていることもあり、合併特例債も使えない中、今日の時点で場所を最終決定するということは拙速であるから了承できないという立場を、6月協議会に引き続き取りました。
その後の議論の中で、「これまで議会の了承を取って手順を踏んできたのに、決まる頃になって色々言い出すのは一番いけないことだ」と市長が答弁されたり、「今から市民意見を聞いて一から決め直すことは不可能だ」といった賛成意見がいくつか出されましたが、共産党松本市議団の議員さんが「これまで議会で了承してきたからといって、市民の関心が高まって民意に変化があったならば、それに対応するのが民主主義だ」という趣旨の発言をされ、了承できないという立場を表明。
そのあとも、賛成ではあるものの、もう少し慎重に進めた方がいいのではないかという発言もある中、最終的には、31人中16人が発言した段階で、「場所について反対する意見はあまりなかった」ということで議長によって集約という形が取られました。16人のうち、9人が賛成、7人が反対と臥雲さんの投稿にはありますが、採決を取らずに「市民に周知をすること」を条件に了承するということになりましたので、明確には誰が反対し、賛成していたのかはわかりません。
また、理事者側の「これまでの議会の了承を経て手続きをきちんと踏んでいる」というのは、
・2月8日、現在地を軸に建設候補地(案)の検討を進める手法を含む進め方について、総務委員協議会で了承された
・3月17日、建設候補地を検証する有識者会議に関わる経費を含んだ当初予算が可決された
・6月5日、建設候補地を現在地とすることで全員協議会で了承された
ということを指していますが、2月の総務委員会は8人の所属議員による了承で、6月の協議会では、私は継続審査とするべきという立場を取っていました。
3月の補正予算も、現在地で建て替えることを含めて了承したわけではなかったという認識でいましたが、その点を明確に議会として議事録に残る形で確認せずにここまで来てしまったことや、議会全体として了承してきていることは事実です。これについては、今回大きな反省点として残ります。
一方、6月の協議会の際に、その点を確認した質問もあったように思うのですが、議事録が公開されていないので、公開後に確認してみたいと思います。
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さて、協議会の翌日には建て替えに関する市民懇話会の委員が募集されています。
松本市新庁舎建設市民懇話会委員を募集します 松本市ホームページ http://www.city.matsumoto.nagano.jp/smph/shisei/kikakuseisaku/shintyosya/shiminkonwakai.html
募集は若干名であり、400字詰めの用紙を提出する必要があるとのことですが、今後の市民意見の聞き方について、より詳細に確認して行きたいと思います。
また、今回の場所決定について、「市民からの積極的な意見はない」「市民から陳情や請願も出されていない」ということが議論の中でも出てきたのですが、同5日に、市内の若者有志らによって、この建て替えに関する以下のような陳情書が提出されました。
【陳情書の概要】
現在地に決まるまでに市が市民の声を聞く機会を設けなかったことは「十分な議論がなされた政治決定であるとはいえない」として、次の項目を陳情する。
・市が現在地に決定した根拠と過程について、市民説明会を開催すること
・将来世代の負担を減らすため、建設費用を抑えるよう検討すること
・松本城に隣接することから、観光振興や世界遺産登録への配慮をすること
以上が概要となっています。この陳情書の審査は総務委員会で行われますが、
9月14(木)の13:00(議事進行によっては遅れる可能性あり)から、松本市役所東庁舎の3階会議室で審査が行われるそうです。こちらも傍聴可能となっています。
この陳情についてどのような審査がなされるか注目したいですが、場所については今回で議会としても最終決定となり、この方針で予算を組んで各種調査も進めていくため、もう覆すことはできません。
今回の件では反省する点が多かったですが、学んだことも多くあったので、今後の議員活動にそれらをきちんと活かしていくため、引き締めていきたいと思っています。
それでは、また明日。
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松本市広聴会「多事争論会」を視聴して感じたこと
松本市が目指す分散型庁舎とは?イメージが特別委員会で初めて協議されました。
6月定例会開催。市長所信演説では新庁舎の分散化に向けて検討することも触れられました。
民間では遠隔地勤務や働き方改革が進む5G時代、新庁舎もネットワーク化し、松本城の横にはコンパクトな庁舎を。
新庁舎建設基本計画(案)の市民懇話会・市民説明会に参加。パブコメは12月19日(木)までとなっているのでお早めに。
新庁舎の現地建て替え配置計画イメージが3案提示される。上空フロア設置案も。9月26日からの市民説明会で意見聴取予定。
松本市が目指す分散型庁舎とは?イメージが特別委員会で初めて協議されました。
6月定例会開催。市長所信演説では新庁舎の分散化に向けて検討することも触れられました。
民間では遠隔地勤務や働き方改革が進む5G時代、新庁舎もネットワーク化し、松本城の横にはコンパクトな庁舎を。
新庁舎建設基本計画(案)の市民懇話会・市民説明会に参加。パブコメは12月19日(木)までとなっているのでお早めに。
新庁舎の現地建て替え配置計画イメージが3案提示される。上空フロア設置案も。9月26日からの市民説明会で意見聴取予定。
Posted by 青木たかし at 18:36│Comments(0)
│市庁舎・建て替え
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