2017年10月29日

松本市役所建て替えに関する市民懇話会で議論された内容について。市民委員からは、面積や高さの制約に関する言及も。

こんにちは、最年少松本市議会議員の青木たかしです。

今日は長野市議補選の投票日です。長野市民の皆さんは投票には行かれましたか?

さて、昨日は新庁舎建て替えの市民懇話会が開催されました。全3回の予定となっており、今回が初回となります。

参加している委員は、ICT・都市計画・町会・障害者支援・建築設計の専門家と、公募で選ばれた8人の市民で構成され、年齢や性別もバランスがとれていました。


会議の冒頭、新庁舎建設市民懇話会は

1,新庁舎に取り入れる機能に関すること

2,その他市長が必要と認めること


について多種多様な意見を聴取する場であることが再確認されました。場所については、すでに議会でも承認としてしまっているものであるため、議論の対象とはなっていません。

会議中、市民委員から「建設場所を検証した有識者会議は、建設場所に関わる市民意見をどの程度把握した上で現地適正の結論を出したのか知りたい」との質問がありましたが、「その質問はまた後で」とされたまま、今回の会議中ではその後触れられることはありませんでした。2回目以降の市民懇話会で扱われることになるのでしょうか・・・。


松本市役所建て替えに関する市民懇話会で議論された内容について。市民委員からは、面積や高さの制約に関する言及も。
第一回市民懇話会の様子


市長からの冒頭挨拶では、

機能について市民や有識者から多種多様な意見、提案を聞くために設置した

役人の館を目指すのではなく、老いも若きも気軽に立ち寄れるようなオフィス像

50年、60年先まで使用されることになるので、どのような生活になっているのか、どのようなニーズがあるのか、社会情勢や生活様式、仕事の進め方を想像して、あり方を見出してほしい

との説明がありました。


懇話会という名の通り、委員会でもなく審議会でもないため、答申を出すのではなく、多種多様な意見を出して良い場として3回の会議が行われていくことになります。


市民委員からは、次のような質疑と、それに対する応答がありました。


・現在地では面積が限られているが、周辺の民有地を取得する予定はあるのか?

→ 圧迫感が生じて周辺に迷惑をかける可能性もあるため、必要に応じて相談する。


現地で建て替える場合は相当制約を受けると感じている。50年先を見越してこの場所を決定したのか心配しているが、5人の有識者会議でどの程度市民意見を把握してこの場所を決めたのか?松本市の全体の都市計画を念頭に、想定の困難な将来について、長期的展望に立ってこの場所としたのか?

→ (その時は新庁舎に関する事実説明に対しての質問をする場であったため、)今は適当でないため、また後で扱う。


・松本城の横ということで16mの高さ制限もあり、必要面積も増えるかもしれないが、大手事務所のように現地以外に庁舎機能を分散させることも考えて意見をしていいのか?

→ 問題ない。


・今後実施予定とされるワークショップはどういう形のものを考えているのか。

→ 年が明けてからを想定しているが、詳細は未定。


・ワークショップの参加者は35地区で分散して集めるのか。

→ イメージ的には市内全体で集まってもらう。


・議事録の公開は記名式?

→ 委員名を公開しない無記名方式とする。




その後、委員で市庁舎内を視察し、現時点での意見が各委員から出されました。


狭くてワークスペースやチームで仕事をできる環境にない

ワークショップのときには、60年先に使うことになる学生にも参加してもらうようにしてはどうか

・文書は鍵の付いたキャビネットにいれる必要があるが、スペースが確保できない以上、ICT化によって紙の資料をなくすことを真剣に考えるべき。

・職員同士で働く場所、話し合う場所を設けてほしい

市役所にはオフィスとしての性能を求めるのが一般的である中、市庁舎にそれ以上の何を求めているのか。一方、この規模の自治体でこのように熱意を持って取り組めば、市役所とはなんなのかを考えるきっかけになるのかもしれない。

障害者の視点からすると空間が狭い。安曇野市役所ほどとはいわないもののスペースを確保してほしい。また、現時点では斜度がきついのでスロープ上がれない人もいるはず。物理的バリアがない方が望ましい。

・障害をもっていると働きにくい建物になっている。ワークショップの段階でいろいろな障害をもった方を混ぜないと、後で不満が出ることになる

・福祉関係課が一箇所にまとまっていてほしい。高齢福祉課、地域包括支援センターが別の棟にある。

・今度は横に広がる。受付で聴いて、各課がわかるような案内図を出してほしい。

・ヨーロッパでは庁舎は100年持たせることが当たり前。歴史によって地域の中で威厳をもつ。60年という前提はどうなのか。その度に解体して作り直すのは非効率的なので、そのつもりで建て替えるべき。




以上が各委員から出された意見でしたが、現在地である以上、面積と高さが確保できないことで制限を受けてしまうということが多く指摘されていたように感じます。


第一回目の総括として、次の3点が主な指摘点であるとされました。

1,オフィスとしての効率性・安全性

2,まちづくりの観点で、庁舎がこの場所にあることの意味

3,長期的な視点に立った庁舎のあり方



もう現地で建て替えることは決定されてしまっているので、現地にてどのように対応すればいいのかについて、委員のみなさんから多様な意見が出されることを期待しています。







今日も雨降りの週末で、松本市街地は渋滞しています。





SNS上で観光客と思われる人が市街地の渋滞についてネガティブな発信をしているのもみかけ、これから雪の季節にもなるので心配されます。ご意見もまたお寄せ下さい。

それでは、今晩の長野市議補選開票でまた。



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